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深谷 有喜; 河裾 厚男; 一宮 彪彦
Surface Science, 601(22), p.5187 - 5191, 2007/11
被引用回数:12 パーセンタイル:49.47(Chemistry, Physical)典型的な2次元金属薄膜であるSi(111)--Ag表面上に、微量の貴金属原子やアルカリ金属原子を吸着させると、超構造を形成する。これらの超構造は、-Ag表面に比べて、電気伝導度の急激な増大を示すことが知られている。このように、顕著な物性的変化を示すにもかかわらず、それらの原子配置は未解決のままである。われわれはこれまで、Agを吸着させた-Ag構造を調べてきたが、本研究では、超構造シリーズを系統的に調べるために他の貴金属原子(Au)吸着誘起による構造を調べた。反射高速陽電子回折法を用いて、Si(111)--(Ag,Au)表面からの回折パターンを測定した。得られたパターンは、-Ag表面からのものに非常に似た強度分布をしていることがわかった。このことから、貴金属原子吸着誘起表面は、同一の原子配置をしていると考えられる。詳細な原子配置を決定するために、ロッキング曲線の測定も行った。現在、動力学的回折理論に基づいた強度解析を行い、3次元的な原子配置の決定を行っている。
橋本 美絵; 深谷 有喜; 河裾 厚男; 一宮 彪彦
Surface Science, 601(22), p.5192 - 5194, 2007/11
被引用回数:6 パーセンタイル:31.25(Chemistry, Physical)Si(111)41-In表面超構造は、さまざまな表面解析方法で研究が行われ、擬1次元金属鎖であることが確認されている。また、このSi(111)41-In表面を室温から冷却すると、120K程度で8'2'構造へと相転移することが知られている。この相転移については、低温相の持つ2超周期及び低温で見られる金属バンドピークが高束縛エネルギー側へシフトしていることから、Peierls型の金属-絶縁体転移、すなわちCDW転移が示唆された。しかし、実験手法によって結論も異なるため、低温における8'2'構造への相転移のメカニズムについてはまだ解明されてないこともあり、興味深い表面である。これまで原子構造や電子状態については注目されてきたが、有限温度による熱的揺らぎについてはあまり考慮されていない。本研究では、反射高速陽電子回折を用いてロッキング曲線を測定し、動力学的回折理論に基づく強度解析から、低温と室温におけるIn/Si(111)表面構造について調べた。
岡田 美智雄*; Vattuone, L.*; 盛谷 浩右*; Gerbi, A.*; Savio, L.*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; Rocca, M.*; 笠井 俊夫*
no journal, ,
Cu(410)表面の初期酸化過程、特にCuO形成過程を詳細に研究した。高分解能電子エネルギー損失分光(HREELS)から、高温では酸素ガスによってCuOが形成されることが確かめられている。しかし、放射光を用いたX線光電子分光からはCuO形成の効率は酸素ガスに暴露する場合に非常に小さいことがわかっている。一方、2.2eVの超熱エネルギーを持つ酸素分子ビームは室温あるいは低温においてもCuO形成の有効な道具であることがCu(410)表面で見いだされている。O-1sと価電子帯のXPSスペクトルは明瞭に超音速酸素分子ビームによって誘起されるCuO形成の特徴的な性質を示した。さらに、そのようなCuO形成はテラスあるいはステップに入射する酸素分子ビームの方位角に強く依存することも知られている。
盛谷 浩右*; 寺岡 有殿; 岡田 美智雄*; 吉越 章隆; 笠井 俊夫*
no journal, ,
われわれはCu(111), (110), (100)表面での酸素の解離吸着過程における内部自由度が励起された分子の効果を調べた。すべての実験はSPring-8の軟X線ビームライン(BL23SU)に設置された実験ステーションSUREAC2000で行われた。超熱エネルギーの酸素分子ビームを酸素,ヘリウム,アルゴンの断熱膨張によって連続的に生成した。その酸素分子ビームをCu表面に照射後、放射光光電子分光スペクトルを300Kで測定した。その結果、すべてのCu表面でノズル温度が1400Kの場合に初期吸着確率が大きくなることがわかった。ノズル温度が高い時には振動励起された酸素分子の割合が変わることはよく知られている。実験結果は酸素分子がCu表面に当たったときにその振動自由度が反応性に影響することを示唆している。
鈴木 知史; 中桐 俊男
no journal, ,
日本原子力研究開発機構では、高速増殖炉(FBR)で発生する熱と電気を利用した水素製造の可能性を検討している。この方法として、水を原料として硫酸の合成・分解を組合せたプロセスを選定した。このプロセス中で三酸化イオウ(SO)ガス分解反応を行うが、この反応に関して、YSZ固体電解質とPt電極からなる電解セルを使用した電気分解を行うハイブリッド熱化学法を行うことによって、FBRで取り出し可能な約500Cまで低温化できることを実証した。しかしながら、SOの電気分解の反応機構は明らかでなく、さらなる高性能化には、反応機構を明らかにする必要がある。このため、SOのPt電極表面への吸着について第一原理計算を実施した。この結果、Pt表面上でSOは2種類の安定配置が存在することがわかった。さらに、Pt表面上の吸着酸素原子の表面拡散のエネルギー障壁を計算した。この結果をもとに、SOの電気分解の反応機構を推定した。